メディアの未来を大胆予測!4マス媒体から見えるこれからの業界変遷

 

新聞雑誌テレビラジオ…これらを総称して「4マス媒体」といいます。

 

インターネット普及以前は、この”4マス媒体”が日本の広告業界を席捲してきました。

 

それでは、インターネットのインフラ整備が完成を迎えつつある現代はどうなっている!?

 

 

 

広告費推移

 

上記グラフは、日本の広告費推移を表したものです(2014年まで)。

 

2007年まで広告費の半数を占めてきた4マス媒体も、今では5割をキープできず、むしろ右肩下がりになっており、逆に、”プロモーションメディア広告費インターネット広告費“が半数を超えています。

 

 

広告費推移2

 

プロモーションメディア広告“とは、SP(セールスプロモーション)広告を指します。

 

販促活動で発生する広告費(販促費)のことで、具体例でいいますと「屋外広告」「交通広告」「折込チラシ」「DM」「フリーペーパー」「POP」「電話帳広告」「展示・映像」etc…

 

4マス媒体は年々減少傾向にある反面、着実に伸びてきているのがインターネット広告費

 

この割合の開きは、今後ますます大きくなっていくと容易に想像できますね。

 

 

縁ぐら

 

上記の円グラフからもわかるように、折込チラシやDMは、非常に効果的な販促手法で、広告市場全体の14.4%を占め、雑誌広告、ラジオCM、新聞広告をも上回っています。

 

プロモーションメディア広告にも大きな崩れはありません。

 

屋外広告や交通広告はSNSと連携したイベント展開やデジタルサイネージでの看板が増えています。

 

DMは、タウンページ等のGISデータを用いた無宛名メール便が増えており、フリペとWEBの連動は当たり前になっています。

 

つまり、プロモーションメディア広告が大崩れしないのは、時代に合わせてその形を上手く変えていっているからと言えるのではないでしょうか。

 

広告業界も弱肉強食!?時代とともに衰退が予測される媒体とは…

 

”4マス媒体”のうち、もやは雑誌・ラジオは衰退の一途をたどっています。

 

新聞・テレビも決して例外ではありません。

 

若年層になればなるほど、テレビ依存度よりもネット依存度が大幅にアップしており、”SNSの発達”や”スマホの爆発的な普及”で、この傾向は今後益々増大するはずです!

 

新聞も、ひと昔まえは「一家に一紙の新聞購読」が当たり前の時代でした。

 

ところが、今はどうでしょう…

 

新聞を購読する世帯は、首都圏を中心に普及率が年々下がり続けています

 

新聞に書かれている内容(記事)は、インターネットの普及で、リアルタイムに情報伝達が可能となり、新聞各紙は本来の使命であった記事掲載よりも広告掲載をメインとし、もはや新聞が存在する意味すら薄れつつあるのが現実です。

 

「新聞」が”(記事を)読むもの”から”(広告を)見るもの”に変わってきています。

 

新聞は、各新聞販売店から”人の手“によって宅配(配達)されていますが、労働力人口の減少に伴い、こうした新聞配達の担い手となる若者も減少傾向にあります。

 

新聞業界も介護業界の人員確保や保育士の人員確保同様、配達人員の確保が困難を極めています。

 

今後急ピッチで新聞販売店の統廃合が進んでいくことも間違いなく、弱小新聞社は淘汰されていくことが容易に想像できます。

 

新聞発行部数に依存した折込チラシは購読者の激減で消えゆく媒体か?

 

「配達人員の確保の問題」や「新聞購読率の低下」は、そのまま”折込チラシ“にもダイレクトに影響します。

 

”新聞”という媒体が無くなれば、当然ながらその新聞に入れて配達される”折込チラシ”も必要なくなってしまいます。

 

折込業界では”新聞”だけに依存するのではなく、例えばチラシだけ」を必要としている人々へ「チラシだけ」を配るという、地域ごとに新たに展開するサービスを実施し始めています。

 

 

しかしながら、こんな涙ぐましい努力も「全国網」という足並みが揃わなければほとんど意味がありません。地域ごとに実施するところとしないところがあったり、料金体系もバラバラで統一性のないものは長続きしません。

 

「新聞部数の減少=新聞社の淘汰=新聞販売店の統廃合=折込チラシの減少=印刷業界への打撃」と、”負の連鎖”が始まり、今後消滅する媒体が浮き彫りになってくる事でしょう。

 

沈みゆく船と運命を共にする!?それとも強固な潜水艦に乗り換える?

 

少々楽観的な見方ではありますけれども、数百年も前から脈々と受け継がれてきた「かわらばん」…つまり「新聞」という存在が、完全に無くなるということはないのかもしれません。

 

しかしながら、その市場は今後インターネットの急激な普及により限りなく縮小化し、いずれは淘汰されるであろうことだけは、確信を持って言えることです。

 

もしあなたが、これらいずれかの業界か、または類似する業界に席を置いている方なのであれば、余計なお世話かもしれませんが、これを機に一度本気で別の世界への転職を考えてみてはいかがでしょうか?

 

 

最後に…

ちなみに余談ですけど、私(筆者)は”新聞販売店”に13年間、そしてその後”折込広告業界”に17年間、席を置いていました(笑)

 

そして今、脱サラして”インターネット業界”で活路(生きる術)を見出した人間であることを、最後に付け加えて終わりとさせて頂きます。